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LTVを高めるための道〜定義という名の礎を築く〜 | 【連載アナリストブログ 第1章第1話】

UNCOVER TRUTHでアナリスト歴2年目の清水がデータ活用事例を紹介する連載ブログ!
初回はLTV向上の取り組みを4回にわたって紹介します。

本ブログを開いていただきありがとうございます!
UNCOVER TRUTHのアナリスト清水です。
この記事では某飲食チェーン店で行ったLTV(ライフタイムバリュー:顧客生涯価値)を向上させるために実際に行った取り組みを4回にわたって紹介していきます。

<ラインナップ>
第一章 LTVの定義決め
第二章 目標設定と定点観測
第三章 深堀分析
第四章 施策の検討と実施

■LTVの定義決め

LTVは「生涯の顧客ひとりの売上」ですから
顧客が初めて購入をしてから現在までの売上を算出することが一般的です。

しかし実際に分析を行う際は、生涯で計算するよりも、期間を区切って算出したほうが良い場合があります。
たとえば化粧品や日用品は定期的に購入シーンが存在するため、1年間~3年間で区切るのがよいでしょう。
一方で旅行は多くても年に数回と利用シーンが限定されているため5年間~10年間といった期間で区切るのがよいでしょう。

このように、ビジネスごとに異なる顧客の購買頻度に合わせて適切なLTVの定義を決めることを推奨します。
期間で区切ることでLTVの経年比較ができ、打ち手を打ちやすくなります。

今回紹介する某飲食チェーン店様の事例ではまずLTVをどのように算出するかを決めました。
LTV は1回の購入あたりの売上高 × 1人あたりの購入回数 × 継続期間 で算出できますが、ここで大事なのが「集計期間」です。

この事例では、企業独自で持っている会員ランクの集計期間が2年間だったことから
「2年間の顧客ひとりの売上」をLTVと設定しましたが
本来であれば「なぜ2年間なのか?」「どれくらいの期間が妥当なのか?」データを基に判断すべきでした。

では、どのようなデータを準備したらよいかのでしょうか?

たとえば、縦軸に会員登録年、横軸に会員登録からの経過年をとり
各期間での購入人数や回数、売上などが入った階段図(下画像参照)があると
2年目の顧客あたりの購入回数が減っていた場合すぐに把握でき
「期間」に着目した顧客の把握が可能になります。

階段図を作ることで、LTV算出期間を導く足掛かりに
階段図例

上の表では、2年目の購入者数が大きく減っていることがわかります。
(2年目の購入者数 / 1年目の購入者数 = 20%程度と、80%は継続購入していない。)
会員登録して2年連続の利用は価値が高いといえるでしょう。
したがって、LTVは2年という期間で区切って算出する判断ができます。

このようにデータをもとに判断し、LTVを定義すると説得力が増しますね。


第一章はここまで!
次回は目標設定と定点観測について紹介していきます。

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