ロイヤル顧客育成に向けた5つの手順 。顧客定義やゴールデンルートをつくる
この記事では、ロイヤル顧客=ロイヤルティの高い優良顧客獲得や育成施策を念頭におき、ロイヤル顧客の行動や購買商品を初期段階から分析し、ロイヤル顧客になりやすいフローを明らかにしていく手法について書いています。
目次
ロイヤル顧客育成のための5つの手順
新規顧客→ロイヤル顧客まで育成していくために「ロイヤル顧客を定義しゴールデンルートをつくる(知る)」ことが重要です。 「ロイヤル顧客を定義しゴールデンルートをつくる(知る)」とは、ロイヤル顧客の行動や購買商品を初期段階から分析し、ロイヤル顧客になりやすいフローを明らかにしていく手法です。統合されたデータを分析し、ロイヤル顧客への再現性を見つけていきます。
ロイヤル顧客を定義する
まずは「ロイヤル顧客を定義」します。もうすでに定義している場合は、関係者間でのロイヤル顧客の定義について共通認識を構築しましょう。まだ定義していない場合は、データ分析によりロイヤル顧客を設定してください。
ロイヤル顧客になる新規顧客を獲得する
定義の次は「ロイヤル顧客になる新規顧客を獲得」していきます。そのためには、ロイヤル顧客が初回購入時にどのような商品を購入したか、いくらぐらいの金額で購入したかといった傾向を把握していきます。例えば、下記のようなロイヤル顧客の初期の行動として想定されるデータ項目を洗い出して、分析することで傾向を把握してきます。
▼ロイヤル顧客の初期行動を捉えるためのデータ例▼
・定番商品を初回購入時に複数個を購入している顧客
・割引ではなく定価で買っている顧客
・初回購入時にWebサイトでの回遊性が高い顧客
このように、ロイヤル顧客になりやすい顧客の新規時の購買傾向を掴めたら、この傾向にあった新規顧客を獲得していきます。
ロイヤル顧客へと育成する
「ロイヤル顧客へと育成」は「F2転換」がベースになりますが、単に「リピート購入した顧客」で分析するのではなく、定義した「ロイヤル顧客」を分析することで、より継続性の高いリピート促進ができるようになっていきます。
ロイヤル顧客の満足度を理解する
「ロイヤル顧客の満足度を理解」することが必要です。特に「離れていった理由」を把握すること、その理由を含めて顧客の声・要望を反映できる仕組みが必要です。NPS(Net Promoter Score:他人への推奨度)ではなくVOC(Voice Of Customer:顧客の声)を集め、顧客に寄り添うことで「ロイヤル顧客が何に満足しているか」を把握していきましょう。
さらに、顧客のライフスタイルも合わせて把握することができれば、ロイヤル顧客は「どのような人が」「何に」満足しているかを理解が進み、ロイヤル転換へのシナリオがイメージしやすくなります。
ロイヤル顧客がファンになり新たな顧客を呼ぶ仕組み
「ロイヤル顧客がファンになり新たな顧客を呼ぶ」仕組みをつくります。ロイヤル顧客のフィードバックをレビューや投稿として反映することで、新規ファンの獲得に活用できます。Webサイトにレビューができる仕組みをつくったり、ファンコミュニティサイトをつくったりできますが、まずはSNS投稿を通して、顧客の声を募ることをおすすめします。上記の5つの手順をサイクルとして回していくことで、ロイヤル顧客化の一連のフローをつくることができます。
CDPなどでデータを統合して、分析を進めて、実際のCRM施策を行うにあたって、顧客のフェーズごとに、ポイントポイントで施策を打つことも重要ですが、顧客のそれぞれのフェーズを一連のサイクルの中の一つと捉えて関係を構築し続けていけるようになっていくことがさらに重要になっていきます。
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この記事を書いた人
- 小畑 陽一
- 株式会社UNCOVER TRUTH
取締役COO(Chief Operating Officer)
music.jpやルナルナを手がけるエムティーアイ社出身。ソリューション事業責任者として、大手企業向けモバイルサイト構築ソリューションで、国内ナンバーワンのASPサービスを展開。2014年、取締役として株式会社UNCOVER TRUTHの取締役COOとして経営に参加。経営・事業戦略とマーケティングを管掌。 ad:tech Tokyo / Kyushu、宣伝会議、MarkeZine、Web担当者フォーラムなど講演活動多数。
著書:『ユーザー起点マーケティング実践ガイド』(CDP専門書籍)
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