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宣伝会議「ビジネス成果に直結するグロースハック実践セミナー」に小畑が登壇|セミナーレポート

多くのセミナー開催実績をもつ宣伝会議のセミナーに、弊社COOの小畑が登壇しました。今回のテーマは「ビジネス成果に直結するグロースハック実践セミナー」です。UNCOVER TRUTHが手がけた具体的な事例をご紹介する小畑の講演に続き、ドミノ・ピザジャパン社、良品計画社、Peach Aviation社のパネルディスカッションを通して、先進的なグロースハックのリアルな姿をお伝えしました。様々な業界から100名を超える皆さまにお集まりいただき、弊社にとっても大変貴重な機会となりました。


「これ以上は改善できない」と思ってからが、データドリブンの本領発揮

第一部の小畑の講演タイトルは「“勘と経験”でやりきってからが勝負です! データドリブンで顧客体験を高めるWebサイト改善とは」です。

UNCOVER TRUTHではいつも“勘と経験”から脱却してデータに基づいたWebサイト改善をすることの重要性をお伝えしていますが、裏を返すとこのタイトルのように「やりきった」「これ以上は改善できない」と思ってからが、UNCOVER TRUTHの本領を発揮できるシーンです。

小畑自身がUNCOVER TRUTHに入社した理由としても「それまでの“勘・経験・度胸”による改善活動に限界を感じ、再現性と継続性のある根拠に基づいたデータドリブンなWebサイト改善をやってみたかった」と話し、両者の具体的な違いを次のように説明しました。

  • “勘と経験と度胸”に頼った改善活動:コンバーションしないユーザーを無理やりコンバージョンさせる努力
  • データドリブンな改善活動:コンバージョンしなかったユーザーのうち“惜しいユーザー”をデータから見つけ出し、その“惜しいユーザー”をいかにコンバージョンさせるかにリソースを集中させる戦略的な取り組み

ツール(テクノロジー)とコンサルティング(アナログ)の両輪が重要

デジタルマーケティングへの取り組みが不可欠になっている昨今、多くの企業がWeb広告やSEOといった集客の部分に予算を投下しています。一方で、集客の受け皿となる企業Webサイトやキャペーンサイトを見てみると、多くのユーザーがUI/UXの悪さから離脱してしまっているのが現状です。もちろんこの離脱ユーザーには上記の“惜しいユーザー”も含まれます。そこでUNCOVER TRUTHはデータによって”惜しいユーザー”、そして離脱の原因となる穴を見つけ出し、その穴を塞ぐことによってWebビジネスの成長をお手伝いしています。

大事なリソースを無駄なく使うためにデータを活用することは大変重要ですが、UNCOVER TRUTHのWebサイト改善活動は「ツール(テクノロジー)+コンサルティング(アナログ)」の両輪で構成しているのが特徴です。一つの案件に対してディレクターとアナリストがチームを編成し、本来そのWebサイトのことを一番よく理解しているお客様と二人三脚で改善活動を進めるため、お客様側にもナレッジが溜まります。お客様によってWebサイト自体の設計はもちろんのこと、抱えている課題もその原因も違うため、この「ツール(テクノロジー)+コンサルティング(アナログ)」の両輪が、地道でありながら効果を最大化できる方法なのです。

お客様事例1:富士フイルム社

富士フイルム社の事例では、写真アルバムをWebから注文できる「Photo Book」のページを改善しました。

フリーミアムモデルの「Photo Book」LPには、ページ数、材質、サイズを選べるラジオボタンがあり、改善前のページを分析すると「有料版へのマウスオーバーは多いものの、クリックされているのは無料版が多い」ということがわかりました。このことから分かるのは、有料版に興味を持ってくれるユーザーの多くが最終的には無料版を選んでいるということです。ヒートマップツール「USERDIVE」を活用すると、この「有料版に興味を持っているのに無料版を選んだユーザー」をセグメントし、そのユーザーがサイト全体を通してどのような動きをしているかを分析することができます。

分析を経てUIを改善した結果、選択画面でのマウスの滞留が解消されました。無料版へのクリックは引き続き多くありますが、重要なのは「最初から無料版でいいと考えているユーザー」と「有料版に興味を持っているのに無料版を選んだユーザー」をはっきりさせ、後者の迷いを解消して有料版に導いたということです。これによりCVRは125%に改善しました。


お客様事例2:スタッフサービス社

スタッフサービス社の事例では、実はパッと見のUI設計は大きく変えていないのですが、コンテンツのワーディングを大きく変えました。まずは「どのページに接触した人がよくCVしているか」、つまりCVへの貢献度が高いページを洗い出し、さらにそのページの中で特に注目されているコンテンツをヒートマップによりあぶり出しました。その結果、サービスの特徴を説明するコンテンツやFAQコンテンツがCVに貢献しやすいことが分かりました。つまりこのWebサイトでは、疑問や不安を解消した人ほどよくCVしています。

改善前はこのようなCV貢献度の高いコンテンツがページの下部に配置されていたので、まずは配置を改善し、さらに疑問や不安をしっかり解消するワーディングに変更。こうした改善施策を積み重ね、登録完了率は127.8%にアップしました。

ファクトを読み解いてユーザーに寄り添う一つ一つの施策は意外と地味で筋トレのようなものですが、大きな成果につながります。

お客様事例3:バニラエア社

バニラエア社の事例では、分析によって日本路線のユーザーの心理と台湾路線のユーザーの心理の違いが浮き彫りになりました。もともとLCCの安さに魅力を感じている日本のユーザーは、キャンペーンからの購入という比較的単純な購入導線を描くのに対し、台湾のユーザーは、疑問を解消するためのコンテンツに多く触れた人のCVRが高いという特徴があることが分かりました。ちなみに両者のブッキングシステムやデザインテンプレートは全く同じです。

そこで、一気に購入導線へと進むようなUIから、いかに早く納得度を高めてもらうかということに軸足を変えて施策を積み重ねた結果、予約完了率が7.5%アップ。バニラエア社の売上規模を考えると、どれだけビジネスインパクトのある数字がお分かりいただけるかと思います。

CRO/UXOは先行投資メリットのある領域

UNCOVER TRUTHではこのようにツールとコンサルティングの両輪でWebサイト改善サービスを提供していますが、そのプロセスにおける分析結果の整理とレポーティングも行っています。こうしたサービスの導入と運用にはお客様側の社内理解と協力が不可欠であり、“ハラオチ”した上でプロジェクトを運用することが成功への第一歩と考えています。

近年では大手コンサルティングファームがデジタル戦略子会社を作るなどマーケティング予算のデジタルシフトが顕著ですが、Web広告やSEOがパワーゲームの様相を呈しているのに対し、CRO(コンバージョン率最適化)やUXO(顧客体験最適化)はまだまだ先行投資メリットのある領域です。UNCOVER TRUTHはこの領域で強みを持つ企業の一つとして、これからも多くの企業様のWebビジネス成長を支援していきたいと考えています。

先進的なマーケターは、アウトソーシングをどう考えているか

第二部のパネルディスカッションでは、オンラインとオフラインの両方で先進的なマーケティングに取り組まれている3名がグロースハックについて意見を交わしました。

株式会社ドミノ・ピザジャパン
執行役員チーフマーケティング オフィサー 富永朋信氏

株式会社良品計画
WEB事業部長 川名常海氏

Peach Aviation 株式会社
データドリブンマーケティング部部長 千歳敬雄氏

それぞれ異なるミッションをお持ちの3名が、消費者視点を持つために大切にしていることや、グロースハックという言葉をどのように解釈しているか、その上で具体的にどのような施策を実行しているかなどについて話しました。

その中で、UNCOVER TRUTHにも深く関わりのある「アウトソーシングについてどう考えるか?」という質問が出ると、川名氏は「シンプルに“やればいい”と思う。ただしその際には、中(自社)に何がなければいけないのかをしっかり考えることが必要」、千歳氏は「テクノロジー投資に対するハードルと、アウトソースに対するハードルに分けて考えられる。前者は、手段と目的が混同したり、システムが逆に事業を定義してしまったりする状況が問題になりがち。後者は組織学習が進まない、優先順位や収益概念の乏しさから無駄遣いに見えてしまうといった点が問題になりがちなので、そこをクリアすればいいのでは」と回答。富永氏は「採用の難しさもある中で”餅は餅屋”的な良さがある。ただしアウトソース先をきちんと自社でグリップできるかは双方にとって重要」と話しました。

UNCOVER TRUTHでは、今後もこのようなセミナーを通して積極的に成功事例を発信し、Webビジネスの成長やそれに向けた組織上の課題を抱えている企業・ご担当者様を支援してまいります。



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