IDOM様で年間1億円の利益押し上げにつながったWebサイト改善事例を公開|イベントレポート
COOの小畑が「Industry Co-Creation ™ (ICC) カンファレンス FUKUOKA 2017」に登壇
Industry Co-Creation ™ (ICC) カンファレンスは、共に産業を創るトップリーダーのための日本最大級の招待制コミュニティ型カンファレンスです。2月21日から23日までの開催期間のうち、小畑は3日目の「CATAPULT GRAND PRIX (カタパルト・グランプリ)」に登壇。「注目ベンチャー特集 『今、広告/マーケティング・テクノロジーが熱い』」というセクションのトップバッターを務め、12分間の持ち時間で、IDOM様(旧ガリバーインターナショナル様)の事例を中心にUNCOVER TRUTHの最新の取り組みを発信しました。
Webサイトの成果を最大化するCROの考え方
UNCOVER TRUTHが事業の軸とする「Conversion Rate Optimization=CRO」は、Webサイトを改善し、成果を最大化するための手法です。広告からの集客がうまくいっても、たどり着いたWebサイトが穴のあいたバケツのような状態=ユーザーがどんどん離脱してしまうような状態では意味がありません。
今回のプレゼンテーションでは「集客のための広告にかけている予算をCROへ分配することによって、売上を向上させることができるカラクリ」についてお話ししました。
UNCOVER TRUTHがプロジェクトを手がけているお客様の中で、CROで成果を出している企業には共通点があります。それは「顧客獲得単価が高く、広告投資だけでは採算性が合わなくなってくる」という点です。具体的には金融や不動産、人材紹介といった業種が挙げられます。
ヒートマップツール「USERDIVE」を活用して「オンライン無料査定完了率」140%アップを達成したガリバーの事例
今回は「中古車査定申込数」を指標として大幅な改善に成功した「中古車買取実績No.1のガリバー」の事例をご紹介しました。具体的に改善のプロセスを見てみましょう。
まずUNCOVER TRUTHのヒートマップツール「USERDIVE」のマウスヒートマップ機能を活用して、トップページにおけるユーザー行動を分析しました。ここでは「車を売る」というアクションに関連するボタンに注目し、ユーザーを「売る気満々な人」「まだ迷っている人」の二種類に分けます。このようにUSERDIVEは、Webサイト内でのユーザーの動きをもとに、心理状態をも可視化できるテクノロジーなのです。
心理状態によってユーザーを分類したら、それぞれのセグメントに適した施策を打つ必要があります。すでに売る気満々の人に対しては「なぜガリバーがいいのか」という余計な訴求情報や、離脱の原因になる不要なリンクを削除することによって、申込動線に一気に進んでもらうことを優先します。一方、迷っている層に対しては、説得して態度変容を促すようなコンテンツが読まれるように設計します。
こうした各種施策によって、最終的な「オンライン無料査定完了率」は140%まで向上しました。プレゼンテーションの中でも小畑が強調したように、これは営業利益に換算すると月間1000万円、年間で1億円以上の利益を押し上げる効果です。
Webサイト改善プロセスの考え方は、以下のようにまとめることができます。
- ユーザー行動を可視化し「ユーザーの心理状態」を観察・分析する
- ユーザー心理状態に「効果的なUI」を設計する
- ユーザー心理に寄り添った「効果的なコンテンツ」を設計する
- ユーザー行動を可視化し「効果的な導線」を設計する
CROという新しいマーケットのポテンシャル
UNCOVER TRUTHは日頃からこのような流れでお客様のWebサイト改善を手がけていますが、今回のプレゼンではもう一つ重要なテーマがありました。それは「CROマーケットのポテンシャル」です。
昨今、戦略ファームでデジタル専門領域の子会社立ち上げが続いていることからも分かるように、企業予算は急速にデジタルにシフトしています。実際にガリバーのサイトを運営する株式会社IDOM様では、2015年4月の時点で、広告予算60億円のうち60%をデジタルに投入していました。
ここでポイントなのは、同じITでも、業務期間システムやSEOといった既存のIT予算の枠組みはすでにパワーゲームの競争原理が働いているということです。それに対してCROやMAといった領域では、先行投資が先行者メリットに直結します。UNCOVER TRUTHは、こうした先行投資の価値に気づき始めた企業様とともに戦い、これからもCROという新しいマーケットの創造と発展に貢献していきます。
■関連サービス
ヒートマップツール「USERDIVE」
Webサイト改善「改善PDCAアウトソーシング」