「USERDIVE」×「VWO」データ連携セミナーを開催|セミナーレポート
ABテストツール Visual Website Optimizer(以下VWO)の日本唯一のプレミアムパートナーである株式会社アッション様と『ヒートマップツール「USERDIVE」 × ABテストツール「VWO」のデータ連携 記念セミナー』を開催いたしました。
参考記事:ABテストツール「VWO」とデータ連携を開始。ABテストごとのヒートマップ分析可能に
まず始めに、当社CAO小川の講演テーマは「ユーザー行動と態度変容を理解し、本当に価値があるKPI設計とサイト・改善を実現するための『コンセプトダイアグラム』作成&活用事例」です。これは小川がセミナーを通して繰り返しお伝えしたいと考えている重要な視点で、先月マーケティング・テクノロジー・フェアに登壇した際にも同じテーマで講演をさせていただきました。今後も同様の機会があるかと思いますので、「ユーザー行動」「KPI設定」「コンセプトダイアグラム」にご興味をお持ちの方はぜひこちらからお問い合わせください。
コンセプトダイアグラムとは
小川はコンセプトダイアグラムを「ユーザーの行動や気持ちの変化を図解した、計測可能なアウトプット群」と定義します。計測可能という言葉が示すように、最大の特徴はユーザーインサイトを“なんとなく”ではなく具体的な数字を通して把握し、改善と運用につなげるという点です。
Webサイトを改善するにあたり、セッション数や滞在時間、直帰率をKPIに設定しているという方も多いのではないでしょうか。しかし小川の考えでは、これらは「たまたま普及したアクセス解析用語」。数字として計測しやすいためKPIに設定されがちですが、果たして本当にユーザーのインサイトを反映させたものでしょうか?という疑問を投げかけています。
もちろんこれらの数字にも意味はありますが、それ以上に重要なのは「So What?(だから何?)」の部分。顧客や企業にとって真に意味のあるKPI設定を行い、顧客体験の変化を“見える化する”=数値に反映させることこそが、コンセプトダイアグラムの目的なのです。
コンセプトダイアグラム作成の手順
それではコンセプトダイアグラムを作成するには、どのような手順を踏めばよいのでしょうか。まず前提となるのは、ユーザーにとってのゴール=ビジネスゴールではないということです。ビジネスゴールには「会員登録完了」や「購入完了」といった指標が設定されることが多いですが、ユーザーのゴールは完了の先にある「成長」や「満足」。コンセプトダイアグラムを作るにはこのギャップを理解し、埋めていこうとすることが重要になります。
具体的な手順は大きく分けて
- ユーザーの気持ちでプロセスを描くこと
- それに対してどのような機能やコンテンツを提供すればユーザーの気持ちを変えることができるのかを考えること
以上の2つです。商品一覧を見る→詳細を見る→カートに入れるというサイト目線ではなく、悩みが顕在化する→その解決方法を探す→発見できるといったような描き方が重要です。いずれも実際の作業としては、ワークショップを通じて項目を徹底的に書き出し、図解化していくことが必要になります。
本当に意味のあるKPI設定をするには「ユーザー群の定義」が必要
さらに重要なプロセスとして「ユーザー群の定義」があります。今回のセミナーではNifty不動産様の事例と合わせて具体的なコンセプトダイアグラムの作成プロセスをご紹介しました。Nifty不動産様のような不動産サイトの場合「なんとなく引っ越したいなと妄想している」ユーザー群と「諸事情で引っ越しせざるを得ない状況にある」ユーザー群とではサイト流入からその後の行動が全く異なりますし、何に対して満足するがというポイントも変わってきます。これらユーザー群ごとの行動を仮定し、これまで漠然と指標にしていた滞在時間や直帰率に代わってユーザーの気持ちに沿ったKPIを設定することが、コンセプトダイアグラムの最大の特徴です。
さらに重要なプロセスとして「ユーザー群の定義」があります。今回のセミナーではNifty不動産様の事例と合わせて具体的なコンセプトダイアグラムの作成プロセスをご紹介しました。Nifty不動産様のような不動産サイトの場合「なんとなく引っ越したいなと妄想している」ユーザー群と「諸事情で引っ越しせざるを得ない状況にある」ユーザー群とではサイト流入からその後の行動が全く異なりますし、何に対して満足するがというポイントも変わってきます。これらユーザー群ごとの行動を仮定し、これまで漠然と指標にしていた滞在時間や直帰率に代わってユーザーの気持ちに沿ったKPIを設定することが、コンセプトダイアグラムの最大の特徴です。
ヒートマップツール「USERDIVE」とVWOの連携で高速PDCAが実現
続いてアッション執行役員の岩本庸佑氏からは、この度のUSERDIVEとのデータ連携によって具体的に何ができるようになったのかをご紹介いただきました。
Webサイト改善に際してはAdobe AnalyticsやGoogle Analyticsなどのアクセス解析ツール、USERDIVEなどのヒートマップツール、VWOなどのABテストツールの併用が主流になってきています。これらの分析結果を組み合わせることによって課題把握や原因特定、レイアウト改善の精度を上げることができるわけですが、併用の増加に伴い、ツールをバラバラに活用することに不便さを感じているWeb担当者の方が増えていているのが現状です。UNCOVER TRUTHとアッションでは顧客からの「相互に連携できるヒートマップツール・ABテストツールが欲しい」という声を受け、データ連携をすることにいたしました。両社のツールを導入する企業は、VWOでABテストを実施したレイアウトごとのユーザー行動を、数時間後にはUSERDIVEの管理画面からヒートマップで閲覧できるようになります。このプロセスがシームレスになることで、これまで以上に高速なPDCAの実施が可能になりました。
資生堂「ワタシプラス」のサイト改善
さらに今回は株式会社資生堂ジャパン ダイレクトマーケティング部EC推進室の吉本健二氏をゲストにお招きし、化粧品や美容についての質問や悩みに応えるサイト「ワタシプラス」の改善秘話をお話しいただきました。ここではABテストの実践に加えて、それを下支えする「データドリブンなカルチャーの醸成」「ノウハウを蓄積するには」といったトピックスについてもご紹介。Web担当者の中には社内理解や組織作りに悩みを抱える方も多く、こうしたお話にも皆さま興味津々の様子でした。
パネルディスカッション
最後は弊社COOの小畑陽一をモデレーターに、本日登壇した3名によるパネルディスカッションです。参加者の皆さまのご意見を聞きながらディスカッションのテーマをその場で決めるのが当社セミナー流。というわけで今回のテーマは「Webサイト改善を成功させる組織・カルチャー」に決まりました。やはり現場担当者の皆さまの目下の悩みはこの辺りにあるようです。ディスカッションでは「アナリスト、エンジニア、デザイナーそれぞれの立場にとって定例会のうまい使い方は」など日々の取り組みに即した内容から「他社の動向ってどのくらい気にしますか?」といった突っ込んだ質問に対する回答まで、セミナーならではの“ここだけの話”も飛び出すざっくばらんなディスカッションとなりました。
セミナー翌日が小川卓の誕生日ということで、サプライズでケーキ登場!!UNCOVER TRUTHでは、小川と一緒に働きたいというアナリストの方も大募集中です。(採用に関するお問い合わせはこちら)
UNCOVER TRUTHは今後もこのような機会を通して、Web担当者やデジタルマーケティングを手がける皆さまのお役に立てる知見とノウハウを積極的にお伝えしてまいります。
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