データ分析の目的と流れ|分析と集計の違いって?

データ分析の目的と流れ|分析と集計の違いって?

更新日:2024/07/16

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この記事が解決できること

  1. データ分析とデータ集計の違いがわかる
  2. データ分析にはドメイン知識が必要であることが分かる
  3. 具体的なデータ分析のプロセスを把握し、自身のプロジェクトに応用する

はじめに

データが溢れる現代社会において、そのデータから意味を見出し、戦略的な判断を下す能力は非常に価値のあるものとなっています。しかし、データ分析の目的とプロセスを正しく理解していないと、データの真の価値を見逃してしまうこともあります。

この記事では、データ分析とデータ集計の根本的な違いと、データ分析を成功させるための具体的なプロセスを詳しく解説します。データ分析の目的を明確にし、それを実際のプロジェクトにどのように活用できるかを探求しましょう。

データ分析とは

みなさんは「データ分析ってなに?」と聞かれたとき、どんな答えを返しますか?
データを用いた意思決定、データから情報を読み解くこと、など、答えは人によって様々かと思います。
日常的にデータに触れている人であったとしても、いざ「データ分析とはなにか」を言葉で定義するとなると、ちょっと難しいですよね。

ではここで、広辞苑で「分析」という言葉を引いてみましょう。

ある物事を分解して、それを成立させている成分・要素・側面を明らかにすること

出典:広辞苑

上記の「ある物事」の部分を「データ」に置き換えてみます。

データを分解して、それを成立させている成分・要素・側面を明らかにすること


つまり、データ分析は下記のように解釈できます。

データを読み解いて
新しい考えを導き出したり確かめたりすること

データを読む・理解することにとどまらず、そこから新しい考えや仮説を確かめること、そして導き出すことが重要です。次のアクションが産まれて初めて、データ分析は意味を持ちます。

このデータ分析の定義を踏まえて、次はデータ集計と分析の違いについても確認していきましょう。

集計と分析の違い

データ分析のプロセスについてお話しする前に、集計と分析の違いをお伝えします。
この二つは、データ分析のプロセスにおいて切っても切れない関係にあります。

集計とは「様々な切り口で基本統計量(平均値など)や分布を得ること」です。

例えば、購買データの集計を考えてみましょう。

集計によって得られるのは、月ごとの購買件数の推移や商品を購入した人の男女比、セグメントごとの売上金額などの数値結果です。
これにより、自社のサービス/商品がどの月によく売れているのか、その商品はどちらの性別に人気なのかなど、現在の状態やポジション、客観的な事実を把握することができます

集計で得られるのは、あくまでも「数値」や「値」で、その結果から状況の全体像を把握するためのものです。

一方で分析とは「データを読み解いて新しい考えを導き出したり確かめたりすること」です。

こちらも集計と同じように、購買データの分析を例に考えてみましょう。

RFM分析を行うことで得られるのは、属性ごとの顧客分布や売上などの情報です。そのデータを読み解くと、顧客属性に合わせたマーケティング施策を把握することができます
また、アソシエーション分析(バスケット分析)を行えば、商品の併売状況を把握することができ、新しいセット販売戦略の立案につなげることも可能です

分析の結果は次のアクションにつながるものです。得られた情報から「次はどうしようか?」を導き出せること、それが集計との大きな違いです。

分析で得られる情報は、結果を出すためのアクションに直結するものになります。
一方で、集計で得られる情報は直感的に大体想像がつきそうな「数字・値」です。

一足飛びで分析をすることはできず、その前には必ず集計(現状把握)が必要となります。
分析の前には集計が必要と覚えておきましょう。

集計と分析の違いまとめ

  • 集計とは、「様々な切り口で基本統計量(平均値など)や分布を得ること」
  • 分析とは、「データを読み解いて新しい考えを導き出したり確かめること」
  • 分析の前には必ず集計が必要

データ分析の目的

データ分析とアクションはセットと考える

「意思決定」や「アクション」につながらない作業は「分析」とは言いません。

データ分析は、正しい意思決定や適切なアクションを促すために行います。間違った意思決定を避け、データに基づく確かな判断を下すことがその主目的です。

ドメイン知識の伴わない分析は存在しない

分析をする際には「どのような判断に使うのか?」「どのようなアクションにつなげるのか?」など「分析をする意味」を常に念頭に置いておく必要があります。
そのためにドメイン知識を持ち、それを前提とした上で分析をすることが必要不可欠です。

ドメイン知識とは

ドメイン知識とは、「業務領域(ドメイン)に関する知識」のことを指します。主に、下記のようなものが含まれます。

  1. 業界(法律や規制、商習慣のような知識)
  2. 業務(広告運用なのか、営業なのか、マーケティングなのか等々)
  3. サービス(サプライチェーン、ビジネスモデル、システムの設計等)

データ分析の概要と流れ

データ分析とは何か?についてここまで解説してきました。次に実際に分析を実行していくにあたり、必要な分析の流れについて解説していきます。

データ分析はPPDACサイクルを回して実行することがポイントです。
こちらのページで、総務省統計局が初めてデータ利活用に触れる人のために公開しています。

データ分析の流れ

  1. 問題の把握と明確化 – 分析の出発点となる問題を明確に定義します。
  2. 仮説の設定・調査分析の計画 – どこに疑問を持ち、どこについて論じるのか現在地を明確にします。
  3. データの収集と整理 – 分析に必要なデータを収集し、整理します。
  4. データに基づく分析 – 集めたデータに基づき、仮説を検証し新たな洞察を得ます。
  5. 分析結果の考察・結論 – 分析結果をもとに、問題の解決策を導き出します。

今後の記事で各ステップについて、詳細に解説していきます。
是非、記事の更新を楽しみにお待ちください。

まとめ

データ分析は複雑な情報を解き明かし、有益な洞察を提供するプロセスです。しかし、その目的を正しく理解した上でスタートしなければ真の価値を引き出すことができません。

今一度分析をする前に立ち止まり、目的の再認識から始めていきましょう。

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