【RDB】リレーショナルデータベースとは?NoSQLとの違いなどを解説

【RDB】リレーショナルデータベースとは?NoSQLとの違いなどを解説

更新日:2024/05/07

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この記事が解決できること

  1. RDBが多くのユーザーに利用されている理由
  2. RDBの主要製品とその特徴

はじめに

近年は、オンプレミスだけでなく、クラウド型データベースも普及しています。多様なデータベースが提供されたことに伴い、さまざまな企業が独自のデータベースを構築、管理するようになりました。
一方で、必要なデータを効率的に抽出することやセキュリティの高さなど、データベースにおけるニーズも多様化しています。

データベース言語のひとつである「SQL(Structured Query Language)」を活用して構築や管理ができる「RDB(Relational Database)」は、データベースを必要としている企業や個人におすすめしたいデータベースのひとつです。

本記事では、RDBの特徴や主要製品などについて解説します。

社内DXをご検討の方は、こちらも併せてご覧ください。

RDBとは

RDBとは、データの集合体を項目の関係性ごとにまとめる「リレーショナルモデル」に基づいて構成されたデータベースです。大量のデータを格納、アクセス、更新、管理できます。

RDBでは、以下のようにデータベース上のクエリをテーブル状に整理し、関連するテーブルを紐づけています。

+----------+-----+-----+-----+
| Subject  | Max | Min | Ave |
+----------+-----+-----+-----+
| Japanese | 90  | 30  | 45  |
| Math     | 90  | 30  | 45  |
| English  | 90  | 30  | 45  |
+----------+-----+-----+-----+

NoSQLとの違い

RDBは、効率的にデータへアクセスおよび取得するため、特定の形式でデータを格納しなければなりません。形式が固定されたデータを格納すると、データを取り扱う上でクエリが複雑化したり、データを正規化する際にテーブル数が増加したりする可能性があります。

RDBの課題である格納するデータ形式の制限を考慮して開発されたのが「NoSQL(Not Only Structured Query Language)」と呼ばれるデータベースです。

RDBとNoSQLの違いは、以下のとおりです。

RDBNoSQL
データの形式特定の形式のみさまざまな形式のデータに対応可能
処理速度容量が大きくなると遅くなる容量に関わらず一定
分散・拡張性低い高い
検索精度複雑な条件での検索が可能高度な検索ができない場合がある

NoSQLは、RDBでデータやテーブルを扱うために必要なSQLを使用せずにデータやテーブルの作成、読み取り、更新、削除が可能です。そのため、NoSQLは、RDBよりもデータの処理速度が高くなります。一方で、RDBは多数のアプリケーション開発に利用されており、信頼性が高いのも特徴です。

RDBの特徴

NoSQLが普及しつつありますが、現在もRDBはさまざまなユーザーに活用されています。

ここからは、そんなRDBにおける5つの特徴を紹介します。RDBのことを理解し、使いこなせるようになりましょう。

RDBの特徴 5つ

  1. 正規化できる
  2. 容易にアクセスできる
  3. 高いデータセキュリティ
  4. スケーラブルではない
  5. 非構造化データが扱えない

1.正規化できる

データを特定の基準や形式に合うように変換することを「正規化」といいます。

RDBは、正規化が可能な信頼できるデータベースとして多くのユーザーに利用されています。また、複数のノードが親子関係をツリー状に保持している「階層型データベース」とは異なり構造が非常にシンプルです。そのため、複雑なクエリの設計は必要ありません

2.容易にアクセスできる

階層型データベースや、ノードが網状に構成されている「ネットワーク型データベース」は、プログラムがデータ構造に依存してしまうため、アクセスが限定的になります。アクセスするためのルートが限定的になると、処理速度が高くなりますが、柔軟性や容量が低くなります。

RDBでは、データへアクセスする際、結合クエリや条件文を使用して、関連するテーブルを組み合わせて必要なデータを取得するため、どのテーブルでもクエリを実行することが可能です。また、任意の列または複数の列の値に基づいて結果のデータを変更することで、関連データを容易に取得することもできます

3.高いデータセキュリティ

企業における機密情報の漏洩は、損害賠償や社会的な信頼性の低下など、甚大な損失をもたらします。そのため、データベースを利用する場合、機密情報の保護やデータ改ざんの防止など、さまざまな脅威からデータを守るために高いデータセキュリティが求められます。

RDBは、テーブルごとにセキュリティ設定が可能です。組織形態やデータの機密性に合わせてアクセスレベルを柔軟に変更することで、ユーザビリティを高められます

4.スケーラブルではない

RDBはスケーラブルではないため、テーブルやデータの数が多くなると、構造が複雑になるため、処理速度が遅くなったり、処理が失敗したりするなど、全体的なパフォーマンスに悪影響を与えたりする可能性があります

高いパフォーマンスを維持しようとしてデータベースの数やストレージを増やそうとすると、膨大なコストが掛かります。

RDBの中には、AWS(Amazon Web Services)が提供している「Amazon RDS(Amazon Relational Database Service)」などのように負荷の大きさに応じて規模や台数を引き上げる機能「オートスケーリング」が搭載されているものもあります。

5.非構造化データが扱えない

音声やデザイン、電子メールのデータなど、構造や形式が不明瞭なデータのことを「非構造化データ」といいます。

RDBは、テーブルを使用してデータを管理しているため、テキストデータしか扱えません。そのため、非構造化データなどは対応できません

代表的なRDBMS

RDBを作成、読み取り、更新、削除するためには、「RDBMS(Relational DataBase Management System)」を使用します。

ここからは、5つの代表的なRDBMSとそれぞれの特徴を紹介します。

代表的なRDBMS 5つ

  1. Google Cloud Platform
  2. Oracle Database
  3. Microsoft SQL Server
  4. MySQL
  5. PostgreSQL

1.Google Cloud Platform

GCP(Google Cloud Platform)は、Googleが提供するクラウドコンピューティングサービスです。データストレージやデータ分析、機械学習など、多彩なクラウドサービスや管理ツールのセットが利用できます。

GCPで提供しているサービスのひとつである「Google Cloud Databases」では、あらゆる規模の企業や個人事業主に対して、企業向けの生成型AIアプリを構築するためのオプションを提供しています。また、「Gemini in Databases」を使用すると、AIを活用したデータベースの開発や管理などが可能です。

Googleは、データの可視化に役立つ「Looker Studio」なども提供しています。Looker Studioについて知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

2.Oracle Database

Oracle Databaseとは、Oracleがリリースしたマルチモデルデータベース管理システムです。オンプレミスやクラウド、NoSQLなど、さまざまなニーズに対応しています。

Oracle Databaseは、ORACLE MASTERなどの認定資格でも勉強できます。気になる方は公式HPや参考書をご覧ください。

3.Microsoft SQL Server

Microsoft SQL Serverとは、Microsoftが開発したRDBMSです。さまざまな規模やニーズに適したワークロードを提供しています。

データベースからデータを作成、読み取り、更新、削除するために使用する基盤となるソフトウェアコンポーネント「データベースエンジン」は、アクセス制御の設定やトランザクション処理が容易です。また、「SQL Server Machine Learning Services」では、SQLだけでなくRやPythonなどの言語にも対応しています。

4.MySQL

MySQLは、GPL(GNU General Public License)の条件下で公開されているオープンソースRDBMSです。ベル研究所が開発したOS(Operating System)であるUNIXから派生したOSやWindows、macOSなど、さまざまな環境に対応しています。

以前は、データベースエンジンとして「MyISAM」が活用されていましたが、現在は「InnoDB」が主流となっています。

5.PostgreSQL

PostgreSQLは、カリフォルニア大学バークレー校コンピュータサイエンス学部で開発された「POSTGRES, Version 4.2」を基に開発されたオープンソースRDBMSです。拡張性とSQLの準拠性を重視して開発されました。

複雑なクエリへの対応やトランザクションの整合性、マルチバージョン同時実行制御など、さまざまな機能が搭載されています。

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本記事では、RDBの特徴や主要製品などについて解説しました。

データベースは、データを効率的に管理し、組織の意思決定や業務の改善をサポートします。データベースを有効活用し、競合他社に負けないようなデータ戦略を策定しましょう。

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