BIツールを導入するメリットとは?Excelとの比較と使い分けを解説

BIツールを導入するメリットとは?Excelとの比較と使い分けを解説

更新日:2024/06/28

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この記事が解決できること

  1. BIツールとは何かがざっくりわかる
  2. BIツールの導入で解決できることがわかる

DX化が叫ばれている中、BIツールの導入を考えている企業も多いかと思います。BIは企業が持つさまざまなデータをビジュアル化することに特化したツールです。
ただ、どんなタイミングで導入したらよいのか?今までと同じようにExcelを使ってはダメなのか?と感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、BIツールについて解説すると共に、導入するメリットやタイミングについて解説していきます。

BIツールとは何か?

BIツールとは、「企業に蓄積された大量のデータを集めて分析・見える化し、迅速な意思決定を助けるためのソフトウェア」です。
BIとはBusiness Intelligence (ビジネスインテリジェンス)の略で、ビジネスにおけるデータの分析や意思決定に関わる情報の利活用全体を指します。
そして、これらの利活用をより効率的にし、あらゆるビジネスマンにとって身近なものにしているのがBIツールです。
BIツールは企業が蓄積するさまざまなデータを集約してビジュアル化(可視化)し、分析し、そしてインサイトを得ることで、データにもとづいた意思決定や課題解決を支援しています。

ExcelとBIツールの比較

Excelじゃだめなの?

現在Excelをデータ可視化ツールとして使用している方も多いかと思いますが、Excelは「表計算ソフト」でしかなく、データを可視化することに特化していません。また、分析や可視化を行う際にはいちいち手集計をする必要があるなどの手間も発生します。
データ量が少なく、データ分析を行っている人数が少ない時はそれでも良いのですが、事業が拡大しデータ量が膨大になってくると、Excelでは到底処理できなくなってしまいます。
それ以外にも、セキュリティの問題やデータの複雑性を考慮するとExcelを手放してBIツールへ移行するべきタイミングを見極めることは非常に重要です。
では、そのキーポイントはなんでしょうか。

ExcelとBIツールを比較してみる

結論の前に、ExcelとBIツールについてまずは整理してみましょう。
世の中にある様々なツールはそれぞれ特定の処理に特化しています。もちろんExcelやBIツールにも得手不得手があります。

ExcelBIツール
導入コストPCに初期導入されていれば低コスト高コスト
手間と資金が必要
作業規模感小さい
拡張性はないがスモールスタートできる
大きい
データ利用や分析の拡張性が高い
データ量最大は100万行だが、データ量によってはそれ以下1億行を超えるビッグデータも扱うことができる
使用データソース小規模 Excelやcsvファイルのみ多様なシステムからのデータ利用が可能
権限付与細かな設定は難しいBIごとに詳細設定が可能
リアルタイム性低いデータベースの参照方法によって実現可能

Excelが得意なこと

①サイズの小さなデータの集計
・手入力データの取り扱い
・ひとつのファイルやデータに入っている実績数値の分析
・手元でセグメントを変えながら行う集計作業

②グラフや表を用いたレポート作成
・シンプルなグラフ作成
・ピボットテーブル

③定型業務の自動化
・マクロやVBAを用いた自動化

BIツールが得意なこと

①大規模データの可視化
・複数のシステムやデータソースを跨いだテーブル統合
・100万行を超える大規模データ処理
・データの持ち替えやデータ型の編集などのデータ前処理

②レポーティング
・データ収集からレポート成形までを一気通貫で行う
・自動化・半自動化

③OLAP(オンライン分析処理)
・リアルタイムでのデータ処理・集計
・ヒューマンエラーや取込データ不整合など排除

④データの共有
・分析結果やレポートの共有
・アクセス権限の制御、適切なセキュリティ権限の付与

BIツールを賢く使おう

このように、BIツールは大量のデータを扱うだけでなく、複数のシステムやデータソースを統合し、組織内外で適切な権限を与えながら情報共有を行うことができるツールであると言えます。
一方で、導入コストがかかる、Excelに比べると運用費が高いなどのデメリットもあります。

BI導入の長期的メリット

ここまで見てきたように、Excelはデータ分析のスモールスタートの最初のツールとしては最適です。手元のツールで誰でもササっと始めることができ、分析を始めてみる第一歩としては理想的だと言えるでしょう。
しかしExcelはあくまでも表計算ソフトであり、データを扱う上では万能ではありません。長期的な目線で考えると、BIツールの導入をした方が社内でのデータの利活用を促進できることは間違いありません

データ活用が加速している中、より高度な分析を行い多角的な視点からデータを活用していくためには、属人化を脱却してBIを導入するメリットはどの企業にとっても非常に大きいものになります。

長期的な視点の重要性

またExcelを使い続けることで

  • Excel職人による属人化
  • セキュリティ問題
  • 人の入れ替わりに伴うローカルデータの散逸

などの問題が起きることも考えられます。

反対に、BIツールを導入することで下記のようなこともクリアしていくことができます。

  • 効率的な意思決定やデータ駆動型の戦略策定を行う
  • データの信頼性を向上させ、戦略にダイレクトに活きる分析を行う
  • セキュリティの担保
  • 手作業で行っている作業を減らし、業務時間をより有効に活用していく

さらに高度な分析を行うことができるようになれば、Excelには難しい領域もにもアクセスすることも可能になるでしょう。

ランニングコスト

さらにBIツール導入によりランニングコストを抑えることもできます。
例えば年収412万円(時給2,200円)の社員が毎週レポーティングを行うケースを考えてみましょう。

■Excelでデータ処理をする場合
レポート作成にかかる時間:2.5h × 4回 = 10h
発生するコスト:¥22,000(作業時間分の給与)

■BIツールを導入した場合
レポート作成にかかる時間:0.5h × 4回 = 2h
発生するコスト:¥14,900(作業時間分の給与 + BIツールのライセンス料)
※今回はTableau導入を仮定
初期導入や保守・運用工数を考えても約30%のコスト削減につながります。業務を縮小させずにこれだけランニングコストを下げられるのは非常に重要なメリットです。

まとめ

どのようなツールにも得意不得意があります。データ管理や分析業務を行う上では、Excelを使い続けることは最善策とは言えません。
むしろその点はBIツールの得意領域です。より長期的な戦略のためにも、ぜひBIの導入を検討してみてください

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