BIツールとは?導入のメリットと選定するための3つのポイント

BIツールとは?導入のメリットと選定するための3つのポイント

更新日:2024/10/08

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この記事が解決できること

  1. BIツールの機能や役割について知ることができる
  2. BIツールを導入するメリットとデメリットがわかる
  3. 最適なBIツールを選定するための3つのポイントを知ることができる

はじめに

BI(ビジネスインテリジェンス)とは、企業が日々蓄積する大量のデータを活用して、意思決定をサポートする手法です。データの分析・集計・可視化を通じて、経営者や担当者が迅速かつ正確に判断を下せる環境を整えることが、BIの主な目的です。

本記事では、BIツールの基礎から、主要なツールの比較、さらに導入の際のポイントについて詳しく解説します。BIツールが持つメリットやデメリットについても説明していますので、導入を検討している場合は、ぜひ参考にしてみてください。

BIツールとは?

BIツールとは、企業が持つ膨大なデータを効率的に収集・整理し、分析するためのソフトウェアです。特に、売上や顧客データを基にした意思決定のサポートに役立つツールとして、近年多くの企業に導入されています。

BIツールの主な機能としては、データの可視化・レポート作成・ダッシュボードによるリアルタイムの情報共有などがあげられます。機能を活用することで、データを直感的に把握できるようになるため、正確で迅速な意思決定が可能になるのです。

BIツールは、クラウド上で利用できるものや、社内システムと連携して運用できるものなど、さまざまな形態があります。企業ごとのニーズに合わせて柔軟に導入できるため、業務の効率化や積極的なデータ活用を目指す企業には欠かせない存在といえるでしょう。

BIツールを導入するメリットとデメリット

BIツールは、企業のデータを有効活用し、経営判断や業務効率を向上させるためのツールです。しかし、導入にはさまざまなメリットとデメリットが存在します。

企業がBIツールを最大限に活用するためには、どちらもしっかりと理解することが重要です。ここからは、BIツールのメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。

メリット

BIツールを導入するメリット

  • データ分析の効率化
  • 意思決定の精度向上
  • コスト削減と業務の自動化

BIツールの大きなメリットは、膨大なデータを効率的に分析できる点です。手動では時間がかかる集計や分析を迅速に行うことができ、視覚的にデータを整理する機能は、データを基にした意思決定の精度を高めることができます。

また、BIツールを導入することで、業務の一部を自動化できるため、人件費や運用コストの削減が可能です。自動化されたレポートやリアルタイムのデータ共有機能によって、業務効率が向上し、長期的なコスト削減にもつながります。

デメリット

BIツールを導入するデメリット

  • 導入費用が発生する
  • データセキュリティのリスク
  • ツールのカスタマイズに時間がかかる

BIツールのデメリットとしてまず考えられるのは、導入にあたっての初期費用がかかる点です。ライセンス料や初期設定・データの統合作業などにかかる費用が発生します。さらに、クラウドベースのツールであれば、データ漏洩などセキュリティリスクに対する備えも考えなければなりません。

また、ニーズに合わせてカスタマイズを行うには、時間と技術的な知識が必要です。ツールの設定やデータの連携に時間がかかるため、運用開始までの準備に想定以上の手間がかかる場合があります。

主要なBIツール5つの比較

ここでは、主要なBIツール5つを「機能」「費用」「特徴」の3つの観点から比較し、表にまとめました。

ツール名機能費用特徴
Amazon QuickSightデータ可視化、レポート作成、リアルタイム分析有料AWSとの連携が強力で、クラウド環境に最適。価格が低め
Microsoft Power BIダッシュボード、AI機能、データ統合無料版と有料版ありMicrosoft製品との統合がスムーズ。柔軟なカスタマイズが可能
Yellowfinデータ可視化、予測分析、データストーリー有料高度なデータストーリーテリング機能を持ち、業界ごとにカスタマイズ可能
Tableau強力なデータビジュアル、OLAP分析有料多彩なビジュアルオプションと拡張機能が魅力。高価だが大企業向け
Looker Studioデータモデリング、ダッシュボード、レポート無料版と有料版ありGoogle Cloudと連携でき、シンプルな操作性。無料で使用可能

Amazon QuickSight

Amazon QuickSightは、AWS(Amazon Web Services)が提供するクラウドベースのBIツールです。AWSの他のサービス(S3、Redshift、RDSなど)との統合が非常にスムーズで、クラウド上でのデータ活用に最適です。

自然言語処理を使ったクエリ機能を備えているため、複雑なSQLやプログラミング知識がなくてもデータに質問するだけで、簡単に分析結果を得られます。大規模なデータも効率的に処理できるので、企業規模にかかわらず素早いデータ分析が可能です。

Microsoft Power BI

Power BIは、Microsoftが提供するBIツールです。ExcelやAzureといったMicrosoft製品との連携ができるため、すでにMicrosoft製品を使用している企業にとっては特に使いやすいです。

AI機能が搭載されており、データに関する質問を自然言語で行うだけで、グラフや数字による回答を表示してくれます。あわせて、レポート作成機能を活用することで、専門的な知識がなくてもデータ分析ができます。

Yellowfin

Yellowfinは、データを分かりやすく整理し、視覚的に伝える機能に優れたBIツールです。複雑なデータを簡単に分析し、ダッシュボードやレポートを通じて結果をすぐに共有できます。

データ分析結果を伝えるためのストーリーボード機能を使えば、データの背景や重要なポイントを明確にすることができます。また、Yellowfinはクラウドやオンプレミスの両方で導入可能で、企業の成長にあわせて拡張が可能です。

Tableau

Tableauは、大量のデータを扱うことに優れており、複雑なデータセットを直感的に操作できる点が特徴です。ドラッグ&ドロップの操作で簡単にグラフやダッシュボードを作成でき、初心者でもデータを視覚的に理解しやすくなっています。

データのリアルタイム表示にも対応しているため、最新のデータに基づく意思決定に役立てることが可能です。さまざまなデータソースとの接続が容易で、オンプレミス環境でもクラウド環境でもスムーズに運用できます。

Looker Studio

Looker Studioは、Google Cloudが提供するクラウドベースのBIツールで、Google Cloudの他サービス(Google Analytics、Google Ads、BigQueryなど)と連携可能です。ダッシュボードのカスタマイズ性が高いので、ニーズにあわせて自由に設計できるのも特徴です。

また、Looker Studioは無料で利用できることから、コストパフォーマンスが優れています。有料版であるLooker Studio Proへ移行することでさらなる機能強化もできるので、拡張性も備えているといえるでしょう。

Looker Studioを使ってみたいという方は、こちらの記事をご覧ください。

最適なBIツールを選ぶ3つのポイント

BIツールの導入は、企業のデータ活用を大きく向上させますが、導入を成功させるためには慎重な準備が必要です。自社のニーズに最適なツールを選ぶことで、導入後の効果を最も大きくできます。

そこで、本章では、BIツールを選定する際に押さえておくべき3つの重要なポイントを解説します。

選定する際に押さえておくべき3つのポイント

  1. 導入目的の実現に必要な機能が備わっているか
  2. 既存システムとの連携・統合が容易か
  3. 費用と拡張性のバランス

1.導入目的の実現に必要な機能が備わっているか

各企業がBIツールを導入する理由はさまざまであり、必要とする機能は異なります。したがって、まずは自社の業務プロセスや解決したい課題を明確にし、その目的に対応できるツールを選定することが大切です。

例えば、マーケティングデータの分析を重視する企業は、視覚的なレポートを簡単に作成できる機能が求められます。また、データが頻繁に変動する環境下では、リアルタイムでデータを更新し分析できる機能が必要です。

2.既存システムとの連携・統合が容易か

既存のシステムやデータベースとの連携・統合が容易であることは、非常に重要な要素です。各システムから効率的にデータを収集し、統合できるBIツールを選ぶことが、運用の成功につながるからです。

さらに、システム統合が容易であることは、導入費用の削減や運用の効率化にも影響します。複雑なカスタマイズや追加開発が必要になると、導入に時間と費用がかかるため、シームレスな統合が可能なツールを選ぶことが望ましいです。

3.費用と拡張性のバランス

ツールの導入には初期費用だけでなく、ライセンス料や追加機能の費用が発生するため、長期的な運用にどう影響するかを検討しましょう。特に、企業の成長に伴いデータ量が増加する場合、ツールがどの程度拡張できるのか知っておくことが必要です。

導入時に費用が低く抑えられていても、データの規模が拡大した際に追加料金が発生するBIツールでは、費用が膨らむ可能性があります。一方で、拡張性が高いツールを選べば、データ量やユーザー数が増加してもスムーズに対応でき、予期せぬ費用の発生を抑えることができます。

まとめ

BIツールは、企業が持つ膨大なデータを有効に活用し、ビジネスの意思決定をサポートする強力なツールです。ただし、導入には初期費用や運用面での課題もあるため、慎重に選定することが大切です。

自社のニーズに合ったツールを見極め、適切な導入準備をすることで、長期的な業務改善と効率化が期待できるでしょう。最初は「ちょっと難しそう」と感じるかもしれませんが、最近のBIツールは使いやすくなっていて、特にクラウドベースのものは導入のハードルが低くなっています。

選定のポイントを参考に最適なツールを見つけて、データ活用のさらなる強化に役立てましょう!

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