分析事例で解説!成果を出すためのコンテンツ分析2つのコツ

この記事では、コンテンツ分析のコツ を分析事例をもとに解説しています。
実際に当社の【Content Analytics(以下:コンテンツアナリティクス)】がどのように活用されているか、その取り組みの一部もご紹介していきます。
「コンテンツ分析をして、どうやってCV(コンバージョン)を上げるか分からない」「コンテンツ分析ツールの導入を検討しているが、活用イメージが湧かない」といった方にお薦めの内容です。
コンテンツ分析から成果を出すためには
コンテンツ分析は、解析ツールでも行えますが、ヒートマップツールやコンテンツ分析ツールを使うことで、コンテンツ分析のために用意されたUIや機能を使えるため、より簡単に細かく分析できるようになります。
コンテンツ分析をすると、ユーザーのページ内の動きが分かるようになり、訪れるユーザーへの理解を深められます。
とはいえ、ただデータを眺めているだけでは「まあそりゃそうかもな…」と想像を超えないこともしばしば。課題を見つけられず、改善までたどりつけていないケースも見られます。
各種ツールを導入しているのに、活用できていない時に多いのが、分析のコツを知らないケースです。実際、コンテンツ分析にはコツがあります。
コンテンツ分析のやり方と改善施策の出し方を実事例を交えながらご紹介します。
分析のコツ①|CVした人、CVしていない人を比較して改善のヒントをつかむ
まずは【CVした人】と【CVしていない人】のデータを比較します。
セグメントやフィルタ機能を使うことで、【CVした人】と【CVしていない人】それぞれのデータを比較できます。(※ツールによって機能や設定は異なります)
CVした人のデータを見れば、CVするまでに、どのような情報やコンテンツに触れたのかが分かります。その違いからヒントを探っていきましょう。
CVを後押してしていた情報やコンテンツが明確になると、接触頻度や表示の優先度を上げるなど、新たな施策を考えられるようになります。
では、実際にコンテンツアナリティクスを活用したコンテンツ分析からの改善事例をご紹介します。
|CVした人が注目しているコンテンツの訴求を強化する(三井住友カードの事例)
クレジットカードなどの発行・運営をする三井住友カード株式会社は、カード申し込みを訴求するLP(ランディングページ)からのCVを増やすために、コンテンツアナリティクスを導入。
【CVした人】と【CVしていない人】を比較分析すると、閲覧数の多いコンテンツ、閲覧秒数の長いコンテンツに違いがあることが判明しました。
■CVした人(下画像内②)
注目:「ポイント2」の閲覧秒数が長い
仮説:ポイント対象となるお店を確認し、還元率の高さに魅力を感じているのではないか
■CVしていない人(下画像内①)
注目:「カード比較表」のビュー率(閲覧率)が高く、閲覧秒数も長いが、その後のコンテンツの閲覧秒数が少ない
仮説:「カード比較表」を検討材料に使用はしているが、そこで離脱している可能性が高い

■施策と結果
施策:CVしていない人が注目している比較表の下に、CVした人が注目する獲得ポイントのユースケースを追加
結果:CVR(コンバージョン率)が114%改善

追加した「獲得ポイントのユースケース」が、「カード比較表」よりも長く読み込まれているデータもあり、ユーザーの関心が高いコンテンツを追加したことで、検討を進めるユーザーが増え、施策の狙い通り全体のCVも高くなったと考えられます。
※事例の詳細はこちらでもご確認いただけます。「CVRが114%改善!三井住友カードが実践したサイト最適化のための分析手法とは?」
https://www.uncovertruth.co.jp/blog/case_study/content-analytics_case_smcc/
分析のコツ②|離脱率の高いコンテンツを見つけて見せ方を工夫する
分析のコツ2つ目は、「離脱率の高いコンテンツ」を見つけることです。
Webページ内で離脱のきっかけとなっているコンテンツを調べます。離脱率の高いコンテンツを見つける分析では、下記データを調べるようにしましょう。
- ページ上部にあるのにビュー率、注目が少ない箇所
- スクロール率やビュー率が急激に下がっている箇所
ページの上部に注目されていないコンテンツがあると、ユーザーに「知りたい情報が載っていない…」とネガティブな印象を持たれてしまい、そのまま離脱につながることがあります。
離脱率の高いコンテンツを見つけたら、表示位置やクリエイティブの調整を行うことでページの回遊性が高まり、CVの増加にもつながります。
実際に、コンテンツアナリティクスで離脱率の高いコンテンツを見つけたことで、改善された事例を紹介します。
|離脱に影響していたファーストビューエリアを縮小(アイテック阪急阪神の事例①)
阪神タイガース公認インターネットプロバイダサービス『Tigers-net.com(タイガースネット.コム)』を提供しているアイテック阪急阪神株式会社では、申し込みを訴求するLPからのCVを増やすため、コンテンツアナリティクスを導入。
コンテンツアナリティクスで分析した結果、ファーストビューがスマートフォンの画面いっぱいに表示されるデザインのため、ファーストビューに注目は集まっていましたが、それ以降のコンテンツのビュー率が極端に少ない傾向でした。ファーストビューのゴール率も全体より低い傾向でした。

これを踏まえ、ファーストビューを縮小させることで、それ以外のコンテンツへの接触を増やすことを試しました。
■仮説
・ファーストビューがページ下部へ進まない原因+離脱の原因ではないか
■施策
・ファーストビューエリアを縮小させる
■結果
・ビュー率が114%改善、次コンテンツへの遷移率が111%改善、ゴール率も123%改善

|注目されていないコンテンツの表示位置を変更(アイテック阪急阪神の事例②)
続いての事例も、アイテック阪急阪神株式会社『Tigers-net.com(タイガースネット.コム)』のサービス申し込みを訴求するLPです。
改善前のページでは、ファーストビュー直下に「プロバイダ説明」エリアを設置していました。
しかし、このエリアからビュー率が下がっていたため、ページ上部での離脱を防ぎ、ページ下部のコンテンツまで閲覧してもらえるように、「プロバイダ説明」エリアをページ中部へと移動し、ファーストビュー直下での表示も縮小しました。

■仮説
・「プロバイダ説明」エリアからビュー率が10%を切りはじめる。離脱の原因ではないか
■施策
・「プロバイダ説明」エリアの表示量をファーストビュー直下では減らし、内容を中部へ移動させる
■結果
・次コンテンツへの遷移率が145%改善、ゴール率が132%改善

赤枠内が「プロバイダ説明」エリア
まとめ
コンテンツ分析に関する分析のコツと具体的な改善施策を実際の事例に交えてお伝えしました。
日々データを眺めて「ふーん…」と終わらないように、コンテンツ分析のコツを活用して改善施策の実行へと進められるようにしましょう。
UNCOVER TRUTHは、今回ご紹介した事例のように、コンテンツアナリティクスのツール提供やツールを活用した分析と施策立案のコンサルティングで、成果につながる取り組みをサポートしています。
コンテンツアナリティクスについての詳細やお問い合わせは以下よりご確認いただけます。ぜひお気軽にお問い合わせください。
※機能ガイド(各種データの定義や各種レポートの詳細、機能説明)や活用テクニック、細かなFAQ、各種ドキュメントはヘルプサイトからもご確認いただけます。より詳細をご確認されたい方はこちらもご利用ください。
▼コンテンツアナリティクスのヘルプサイト
https://www.uncovertruth.co.jp/service/ca/help/
この記事を書いた人

コンテンツアナリティクス事務局