課題に応じたCRO(コンバージョン率最適化)の考え方と施策の方向性

今回は、課題や状況に応じたCROの考え方やCRO施策の方向性についてお話しします。下記のようなお悩みをお持ちの方は是非一度ご覧ください!

  • どんな状況の時にCROを検討して、実行すべきかよくわからない
  • 現状に課題はあるが、その課題に対して何を行えるのか?がよくわかっていない

あらためて、CRO(コンバージョン率最適化)とは?

別記事:CRO(コンバージョン率最適化)とは?|まずは用語、手法、手順を理解しましょうにて、CROの用語の意味、手法や手順について解説していますので、こちらも併せてご覧ください。

CRO(コンバージョン率最適化)=より多くのCV(コンバージョン)を効率的に獲得するために、Webサイト(アプリなども含む)を改善していく活動です。

目的や状況によって異なりますが、代表的には下記のような指標を改善していく活動がCROです。

  • CVR(コンバージョン率)
  • ROAS(Return On Advertising Spend|広告の費用対効果)
  • 購入点数
  • 購入単価
  • 集客効率UP、離脱の防止

上記の指標を改善していくためのCROの手順は下記になります。

  1. 環境の整備・・・必要なデータの取得設定
  2. 全体を分析・・・改善箇所の特定
  3. 施策の決定・・・改善箇所の課題を解決するための施策
  4. 施策の実行・・・施策を目的通りに正しく実行
  5. 効果を検証・・・結果から、次の改善に繋げる

 課題別|CRO(コンバージョン率最適化)の取り組み例

では実際、課題に対してどのようにCROに取り組むのか?について解説します。

課題①|ユーザーの新規獲得

新規獲得のCRO

▼状況例

  • Web広告やSNS広告からの流入はあるが、目標CV数の達成ができない
    -Web系の広告では、CPA(Cost Per Action|コンバージョン単価)が合わないため、CV数を増やそうにも予算に収められない
    -現時点のCPAで合うような他媒体や配信面もなさそう
    -広告代理店からは、ランディングページ(LP)が悪いためCVが取れないと言われている
  • 自然検索(コンテンツマーケティング含め)流入は多いがCVにつながっていない

▼CROの考え方例

広告からの流入をベースを例に考えてみましょう。流入数は多くあるのに、目標CV数を達成できそうにない状態です。

CV=流入数(≒クリック数) × CVRと考えると、CVRをつかさどるWebページ側を改善することで同じ流入数でも、CVを増やせる可能性があります。

加えてCVRが上がれば、CVが増えてCPAも下がりますから、他媒体や配信面を考える余白も生まれるかもしれません。つまり、CV、CPAいずれの観点でもCROに取り組む必要があるタイミングとなります。

▼CRO施策の方向性例

実際のCROの内容ですが、例えば、直帰率が高いのであれば、ランディングページをヒートマップやコンテンツ分析ツールを用いて分析します。

CVしたユーザーに効いていたコンテンツを探り、該当するコンテンツに多くのユーザーが触れられるようにランディングページ内での掲載順序を変えたり、訴求内容の変更、デザインの修正などを、課題ごとに整理し、優先順位をつけてABテストで実行していきます。

結果が良くなるのであれば、CVしたユーザーセグメントの流入を増やすような広告側での調整や、新たなコンテンツ制作などにもつながり、更なる流入増にもつながります。

※当社では、Webページ内のコンテンツ(各要素)の閲覧状況、インタラクション、CVへの貢献率も確認できるツール『コンテンツアナリティクス』を提供しております。分析~改善に向けた具体的な示唆を得やすいツールです。ぜひ一度ご確認ください。

コンテンツアナリティクス

課題②|ユーザーのLTV(顧客生涯価値|Life Time Value)

LTVに課題がある場合のCRO(コンバージョン率最適化)

▼状況例

  • 獲得したユーザーの初回購入率が低い
  • 2回目購入への引き上げがうまく行ってない
  • 購入単価・購入点数が下がっている

▼CROの考え方例

どのCV(初回購入、2回目購入、定期購入、購入単価、購入点数)にせよ、「CVしたユーザー」「CVしなかったユーザー」が存在しています。

流入チャネルの違い、Webサイト内での遷移の仕方の違い、よく触れているコンテンツが存在しているなどの違いを見つけるために、両者の行動の比較分析を進めて、その差分を埋める施策を実行していきます。

さらに「Webページをどのように利用しているのか?」「Webページ内のどの要素がCVに貢献しているのか?」といったWebページ内でのユーザー毎の詳細な行動を、ヒートマップツールやコンテンツ分析ツールで確認することで、より精度の高い施策実行へとつながっていきます。

▼CRO施策の方向性例

例えば、「2回目購入するユーザー」と「初回購入で離反したユーザー」の初回購入時の動きの違いを分析し、初回購入時のWeb接客のシナリオを見直せないかを探ります。

ユーザーの購入単価を上げたい場合は、購入単価を上げるメリット(送料無料やポイント付与率を高める)の訴求を強めたり、見せ方を変えたり、接触を高める施策が考えられます。

課題③|現状把握ができていない

現状把握が出来ていない場合のCRO(コンバージョン率最適化)

▼状況例

  • CV数とCPAは追っているが、Webサイトの離脱率や離脱箇所など、データも含めて把握していない
  • ユーザー全体に対しての施策は行っているが、ユーザーセグメント毎での施策の最適化は行っていない

▼CROの考え方例

先程までは、課題や制約条件を把握している状態なので、改善施策を打ちやすい状況でした。この例では、最終的な結果のみ理解していて、課題がどこにあるのかを把握できていない状態です。

そのため、まずはWebサイト全体の分析を行うことで、ボトルネックとなっている箇所の特定と、ボトルネックのWebページが抱えている課題を抽出します。

と同時に、現時点で上手くいっている部分があれば、その要因も抽出し、改善すべき点だけではなく、より推していくべき点を把握していくことでCROを実行しやすい環境を作っていきます。

▼CRO施策の方向性例

ファネル分析でユーザーの動きを可視化して、トラフィックの量があり、離脱率の高いWebページを特定します。さらにヒートマップやコンテンツ分析ツールでWebページ内をユーザーセグメントごとに流入や行動の違いを分析し、課題を特定します。

各ユーザーセグメントごとに意思決定に寄与している情報・コンテンツを把握出来たら、ユーザーごとにメールやSNS、Web接客ツールなどで最適な体験を届けられるようにシナリオを設計し、実行していきます。

編集後記

こんにちは!Content Analytics事務局です。

新規獲得やLTV向上、どれも重要なお仕事ですよね。とはいえ、最終的な結果だけを伝えていて、ご自身の成果を社内にアピールしきれていなかったりしませんか?全体の訪問者数や、CVRだけを伝えていたら、もったいないですよ。

せっかく費用や労力をかけて公開したWebページのバナーや、ファーストビュー、リード文。ページ内の各コンテンツの成果も、しっかりと定量評価して、社内にアピールしていきましょう!コンテンツアナリティクスならカンタンです♪

ぜひお気軽にご相談ください!


この記事を書いた人

コンテンツアナリティクス事務局

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